2016年05月02日

A16 [雑誌ななめ読み]90年前のQSLと平磯無線

(表題を変更しました)
1925年に開始されたJOAK(現NHKラジオ第1東京)の基礎を造り、短波帯の研究開発により日本からの国際放送の基礎を築き上げた平磯無線は、2016年で設立101年になりました。

茨城県ひたちなか市にある平磯無線は現在、NICT(情報通信研究機構)さんの平磯太陽観測施設の名称で、電離層と太陽観測を行う施設として引き継がれています。イギリスでは後にノーベル物理学賞を受賞するエドワード・アップルトンが、1924年に電離層を発見し、その距離を測り、1926年にF層と呼ばれるアップルトン層の発見する一方で、平磯は、その当時の日本における研究の最先端でした。2014年以降、同施設に関わってきたアマチュア無線の有志の皆さんが、90年前に平磯から電波を出した時のQSLやSWLの記録の保存活動をされていました。

CQ出版社さんから2016年4月28日に発売された『RFワールド No.34』では、平磯無線の歴史と共に、その一部が紹介されました。


記事に関連したデータ類が、RFワールド誌 No.34のサイトにて公開されています。

その中でも、米国6BYZさんからの1928年2月の受信レポートには、「コールサインJHBB-JOAKを波長37.5mで 0300-0500PST に受信した」とあります。当時、JHBB(平磯のコールサイン)は、東京のJOAKの電波を平磯にて指向性ループアンテナで受信し、短波帯8MHzにて送信したことを意味しています(詳細は記事にあります)。なお、これらのQSL/SWLを記録された元サイトについては、"JHBB-QSL"と検索すると、わかります。

また、『RFワールドNo.34』では、KDDI八俣送信所の見学記も記事になっています。短波送信機の歴史と共に、短波設備の構築と保守、カーテンアンテナの設計など、貴重な解説があります。あとがきに「日本では、5kW以上を保有する短波送信所は、友部と自衛隊関連の数か所、八俣だけになった」と記されています。

同誌には、この他に、AM/FM放送局の音声変調方式と周波数特性について詳細に解説した興味深い記事もあります。その中で、AMラジオでは1局が利用できる周波数は15kHzであり、最大7.5kHzまで音声周波数を確保できますが、その昔、全国巡回ラジオ体操では、電話回線を利用することがあり、3.4kHzでカットされるため、ピアノ演奏には不向きだった、という解説があります。また、ラジオの選択度特性が向上し、1978年11月に10kHzから9kHzへステップが変更された際に、AMラジオの送信側では、プリエンファシスによって高域の周波数特性を7.5kHzまで上げ、ラジオの音質を改善したことにも言及されています。

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http://radio-no-koe.seesaa.net/
http://blogs.yahoo.co.jp/radio_no_koe
posted by ラジオの声 at 08:09| Comment(0) | 短波放送 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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