2022年12月31日

2022年をふりかえる

2022年、当ブログにて取り上げた日本語放送、BCL界隈(かいわい)を中心にふりかえります。

1月
 B21 UVB76、ジャックされる ('22.01.22)
 B21 ハイソニックテクニカルさん、訃報と一部BCLラジオの修理受付終了 ('22.01.27)

2月
 都合によりお休みをいただきました。

3月
 B21 オーストリアの青き美しきドナウ、再び ('22.03.05)
 B21 フランスRFI、ウクライナ国営ラジオを中継 ('22.03.06)
 B21 NHKワールド、ロシア向け短波放送を増設 ('22.03.09)
 B21 バンクーバーCHMB、新しい日本語番組 ('22.03.10)
 B21 スペインRTVE、ロシア語短波放送を開始 ('22.03.11)
 B21 ラジオプラハ、ウクライナ難民向けを強化 ('22.03.13)
 B21 バチカン放送、ロシア・ウクライナ向け放送を強化 ('22.03.16)
 B21 NHK WORLD スペイン語、短波送信を終了へ ('22.03.21)
 A22 NHK WORLD、八俣送信の英語放送を追加 ('22.03.24)

4月
 A22 ギリシャの声、最後?それとも廃止延期? ('22.04.01)
 (補足) ギリシャの声の短波放送は最終的に6月中旬まで延期された後、廃止されました

5月
 (更新) A22 アルゼンチンRAE、ライブ放送復活 ('22.05.11)
 A22 RNZ Pacific、短波送信機に予算 ('22.05.20)

6月
 A22 イランIRIB総裁、山村氏を見舞い ('22.06.15)

7月
 A22 オーストリア送信 VORW から日本語アナウンス ('22.07.17)
 A22 Radio Free Europe がテーマのスパイドラマ ('22.07.18)
 A22 FM西東京、ハム向け番組でBCLコーナー ('22.07.29)
 A22 インドネシアの声、クイズ企画 ('22.07.31)

8月
 A22 KTWRフレンドシップラジオ、9月、タシュケントから送信へ ('22.08.21)

9月
 A22 ニュージーランド、アナログ短波24時間を復活 ('22.09.01)
 A22 WRTH2023 登場か? ('22.09.09)
 A22 イタリアRAIが中波送信を終了 ('22.09.11)
 A22 DWの電波、アジアから再び消える ('22.09.18)
 A22 KTWRフレンドシップラジオ、9月後半の対応 ('22.09.23)

10月
 A22 バチカン放送局、インターバルシグナルを変更 ('22.10.22)
 A22 HAARPからの Ghost in the Air Glow 送信 ('22.10.27)

11月
 A22 韓国MBCの中波ラジオ休止のまとめ ('22.11.03)
 B22 保守点検のためのNHKラジオ第1、放送休止予定 ('22.11.10)

12月
 B22 台湾RTI日本語、FM先行放送開始 ('22.12.01)
 B22 ラジオ界、1週間のレビュー 2022/12/10-12/16 えぃみぃさん特別号 ('22.12.17)
 B22 AM停波に関わるパブリックコメントの募集 ('22.12.28)



■2022年のエピソードを振り返ります・・・

●新興ラジオメーカーの製品
 BCLラジオとして ZHIWHIS や RETEKESS など、新しい中国系の新興メーカーが日本向けのサポート窓口を開設しました。もともとは日本や欧米メーカー製品のOEM先として力をつけた製造受託業者でした。自らのブランドによる日本市場への挑戦が、今後も増えることでしょう。

●カムカムエブリバディ
 ラジオの英語講座をテーマにしたNHKのテレビ小説「カムカムエブリバディ」が放送されました。戦後まもなく国際放送のアナウンサーを務め、ラジオによる英語講座も始めた平川唯一氏の隠れた物語でもありました。

●令和版BCLマニュアル、ラジオ受信バイブルの発売
 令和版・新BCLマニュアルやラジオ受信バイブル2022が発売され、ふたたびBCLブームというほどではありませんが、話題になったことは、間違いありません。

●WRTHの発売元の変更
 WRTH(World Radio Television Handbook)が2022年版をもって発行を終了するはずでしたが、これを継承する企業が現れ、2023年版がまもなく発表となります。オンライン版と書籍版の両方が計画されているそうです。

●Twitter上におけるリアルタイムな情報の共有
 国内のラジオ番組でも、ラジオとTwitterの親和性の高さが注目されるようになりました。海外放送の場合も、Twitterを利用してBCLやハム愛好家同士のゆるいつながりにより、KTWRフレンドシップラジオやラジオタイランド日本語放送について、受信状況の共有が盛んとなり、例年とは異なる盛り上がりを感じる年でした。

●ウクライナ侵攻をきっかけにラジオの重要さ再び
 ロシアによるウクライナ侵攻をきっかけに欧州各国の放送局がウクライナ国営ラジオの番組の中継をはじめたり、東欧向けの短波放送を復活・増強させるなどの動きがありました。
 かつて、海外向け放送は2つの大戦を理由として、大きく成長しました。その後、冷戦の終結に伴い縮小されたものの、ウクライナ侵攻が「時代」を呼び戻しました。しかし、冷戦時代との大きな違いは、短波放送に限らず、インターネットを活用したメディアの多様性かもしれません。それでもネットワーク遮断の影響を受けない短波放送の重要性は全く変わっていません。

●ロシアの独立系ラジオ局やメディアは暗黒の時代へ
 モスクワ市内で中波で放送されていた「モスクワのこだま」(エコー・モスクヴィ)やテレビ局「TV Rain」(ドシチ)は、ウクライナ侵攻後、ロシア軍を侮辱した罪により放送免許を没収されました。「モスクワのこだま」が利用していた周波数は、その後、ラジオ・スプートニクのロシア語放送の周波数として使われていることが明らかになっています。「ドシチ」に対しては局舎に銃弾が撃ち込まれるなどの事件(未解決)も発生しました。これ以外にも、政府に批判的なメディアはウェブサイトの凍結または閉鎖など、多くの動きが現在も続いています。

●災害時の情報はラジオよりテレビ、テレビより携帯へ
 ウェザーニュースの調査によると、災害発生時の情報入手先としては、ラジオが12%、テレビが16%、スマホが63%でした。ラジオ・テレビは免許制であるために情報も統制が取れますが、スマホ(インターネット)の場合、フェイクニュース(例:偽の津波情報)が出たりしないように注意しなければなりません。

この一年、ご購読いただき、誠にありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。




【参考リンク】令和版・世界の日本語放送
 [随時更新] B22周波数を調べるリンク('22.10-)
 『令和版・世界の日本語放送』最新情報
 [随時更新] B22海外日本語コミュニティラジオ

【過去のふりかえり】
 2021年をふりかえる ('21.12.31)
 2020年をふりかえる ('20.12.31)
 2019年をふりかえる ('19.12.31)
 2018年をふりかえる ('18.12.31)
 2017年をふりかえる(後編) ('17.12.31)
 2017年をふりかえる(前編) ('17.12.30)
 2016年をふりかえる('16.12.25)
 2015年をふりかえる('15.12.31)
 2014年をふりかえる('14.12.31)
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posted by ラジオの声 at 13:00| 短波放送 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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