2025年03月18日

B24 ラジオタイランド短波送信は事実上停止

25年3月17日から、日本語放送を含むラジオタイランドの短波放送が送信されなくなっている。





イーロン・マスク率いるDOGE(米国政府に新設された政府効率化省)による、公務員の人員削減や対外援助を中心とする資金提供を削減する動きが影響したものであり、ラジオタイランドの短波放送は、米国USAGM(U.S. Agency for Global Media)の所有であるが、DOGEによる公的支出削減の対象となり、25年3月14日、関連する大統領令の署名により、即時に実施された。


3月18日現在、USGAMの職員(主に公務員職)は、有給休暇扱いのもと、IDカードを召し上げられ、USAGM関連の政府施設への立ち入りや、サーバーへのアクセスを禁じられている。この影響で、ほぼすべての業務がストップしており、ラジオタイランドを送信している Udon Thani も閉鎖を余儀なくされている模様。なお、USAGMの職員(公務員)は、USAGMの人事担当に対して、公務員は個人のメールアドレスや電話番号を提出するように求められている。なお、USAGMで業務していた委託職員らの身分については保護されておらず、不透明な状況にある。


なお、Radio Free Asia や RFE/RL (旧ラジオ・フリー・ヨーロッパ)については、USAGMの直属会社ではないが、USAGMを経由する米国政府からの資金提供を得て放送を継続していたのであり、USAGMの解体の直撃を受けることになった。

VOAについては、多くの言語ですでに放送停止、または、フィラー音楽が流れている。ラジオ・フリー・アジアについても番組は流れているが、終了することは確実。




一方、RFE/RL本社が存在するチェコでは、同国の外務大臣が、RFE/RLの存続について、欧州議会で協議を行う必要がある、と明言している。



中国外務省は、この件について、明言を避けながらも、中国に対するフェイクメディアが消えたことについて喜んでいるように見える。



肝心のラジオ・タイランドのストリーミング放送については、通常通り、継続されている。また、ラジオ・タイランド・ワールドサービスによるYouTubeサイトでは、放送当日の日本語番組が配信されるようになった。25年3月21日の番組をもって、ライブストリーミングも停止した('25.3.22)。

【関連記事】
 B24 USAGM解体へ ('25.3.15)
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posted by ラジオの声 at 22:54| 短波放送 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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